令和2年4月2日~3日
静岡県内の生育状況調査をしてまいりました。
調査員が下記の通り見解をまとめましたので参考までにご高覧くだされば幸いです。
2020年静岡県生育状況のご報告
○調査期日 令和2年4月2日~3日
前年10月から本年3月上旬までの旬別平均気温が、平年並みか平年より高く推移した(牧之原AMeDAS)事から、本年一番茶は早まると予想されました。
特に、樹液流動の始まる2月中旬~3月上旬の平均気温は平年より2.1~3.1℃高く推移しました。また、茶の生育・茶園管理に必要な降雨も充分ありました。
3月17日前後の気温低下による被害が心配されましたが、前年に比べ萌芽は進んでいたなかったため、茶芽への影響はほとんどありませんでした。
今回の萌芽調査から、概ね萌芽期を迎えている圃場、すでに開葉が始まっている圃場を合わせると11圃場中8圃場あり、前年より2~3日早い生育状況です。
園相においては、特に昨年夏季の干ばつの影響は、中切り、深刈り、浅刈り更新園再生芽の“生育停滞”と言う現象を引き起こしていました。
更新後の整枝時に、整枝位置、強度の違いにより親葉の不揃い、大きさ不足、着葉密度不足、葉色ブチなど、良質茶生産に向けて心配されることが多いと思われます。
病害虫においては、昨年チャハマキの発生被害を多くの圃場で確認しました。また、チャトゲコナジラミは全圃場で少なからず発生確認しましたが、適期防除により多発園は確認されませんでした。
今後は、摘採時期までの気象状況に十分注意され、摘み遅れの無いよう製造計画を立てる事を心掛けましょう。